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【VILLAGE通信 vol.22】17品目という、桁違いの数 京都府

【VILLAGE通信 vol.22】17品目という、桁違いの数 京都府
pixan · CC BY-SA 3.0 · トリミングあり・出典と許諾はフッターの写真クレジット参照

京都府の国指定伝統的工芸品は17品目。都道府県別でも最多クラスです。

この連載では、高知の2品目、和歌山の3品目を見てきました。その5倍以上です。

17品目を、並べてみる

西陣織、京友禅、京小紋、京鹿の子絞、京繍、京黒紋付染、京くみひも、京焼・清水焼、京漆器、京仏壇、京仏具、京指物、京扇子、京うちわ、京石工芸品、京人形、京表具。

並べてみて気づくのは、「着る」「飾る」「拝む」「もてなす」の四つに、ちょうど分かれていることです。

なぜ、ここに集まったのか

理由はひとつです。需要が、すぐそばにあったから。

朝廷があり、貴族がいて、寺社があって、茶の湯があった。つくる側と、使う側が、同じ町のなかにいた。

この連載で見てきた他の産地は、多くが「遠くに出荷する」ことで成り立っていました。長崎の磁器も、香川のうちわも、客は遠くにいました。

京都だけは、客が目の前にいました。だから注文が細かくなり、種類が増えた。

名前の由来は、戦争

西陣織の名は、応仁の乱で西軍が陣を張った場所に、戦後、織手たちが戻ってきたことに由来します。

町が焼け、職人が散り、それでも戻ってきた。その場所の名前が、そのまま織物の名前になっています。

京友禅は、元禄期に活躍した扇絵師・宮崎友禅斎の文様が起源とされます。もともとは、扇に絵を描く人でした。

その人の名前が、今でも着物の技法の名前として残っている。

扇子と、うちわ

京都には京扇子と京うちわの両方があります。

vol.14で、香川の丸亀うちわが年間8,300万本、全国の9割をつくっていると書きました。

京うちわは、量では全く勝てません。でも、柄をあとから差し込む「差し柄」という構造を持ち、道具というより飾るものに近い。

同じ名前のものでも、産地が違えば目的が違う。これは、この連載で何度も出てきた話です。

数の、もうひとつの意味

17という数は、自慢だけの数字ではありません。

17の産地を、それぞれ維持しなければならないということでもあります。

どの産地も、後継者と需要の問題を抱えています。多いことは、その分だけ重い。

次号は大阪へ。こちらは「使う人がプロ」という強さです。

参考:京都府、京都市、経済産業省「伝統的工芸品の指定」、伝統的工芸品産業振興協会

——Value Village編集部