【VILLAGE通信 vol.3】日本で最も古い磁器のふるさと 佐賀県
Original article in Japanese

福岡から西へ。今回の村は、日本のやきものの原点ともいえる土地です。
磁器としては、日本で最も古い
佐賀県の公式情報は、伊万里・有田焼を「磁器としては日本で最も古い」と記しています。その歴史は約400年。
それまで日本にあったのは土でつくる陶器でした。白く、薄く、叩けば金属のように鳴る磁器は、当時の人々にとって驚異だったはずです。
三つの名前を持つ焼き物
この焼き物は、呼ばれ方が三つあります。
国内では「伊万里焼」「有田焼」。而して海外では「古伊万里」。つくられたのは有田、積み出されたのは伊万里港。産地と港、両方の名が残ったのです。
この一件は、ものづくりの本質をついています。どこでつくったかと同じくらい、どこから届けたかが名を残す。
一楽、二萩、三唐津
唐津焼は、古くからこの言葉で茶人に親しまれてきました。佐賀県の公式情報によれば、特徴は「渋みのある土味と素朴な作調」。登り窯で焼かれ、使い込むほどに表情が変わる「育てる器」です。
国の伝統的工芸品に指定されたのは昭和63年。四世紀続いてからのことです。
国の指定からこぼれたものたち
佐賀県の資料に、印象的な一文があります。
国指定の二品目のほかに、「伝統的な技術・技法を受け継ぐ優れた工芸品でありながら、産地規模が小さい等のために国指定の対象外となっているものが数多く見られる」。
規模が小さい。それだけの理由で、優れた手仕事が光を浴びずにいます。県はこれらを「伝統的地場産品」として独自に指定しています。
私たちが探しているのは、まさにこういうものです。
規模が小さいことは、欠点ではない
大量につくれないことは、丁寧につくっているということです。問題は、その価値を伝える手段がないことだけ。
作る力は、もうある。あとは、届ける力です。
次号は、島と坂のまち・長崎へ。
参考:佐賀県庁「伊万里・有田焼」「佐賀県の伝統工芸」、佐賀県公式観光サイト「あそぼーさが」
——Value Village編集部