沖縄県
特産品・お土産・神社仏閣・観光

沖縄は、1879年まで琉球王国という別の国だった土地です。この連載で見てきた46県とは、前提が違います。
特産品
泡盛は、黒麴菌を使い、全量を一度に仕込む「全麴仕込み」でつくる焼酎です。原料はタイ米。
黒麴菌は大量のクエン酸をつくり、もろみが腐るのを防ぎます。暑い土地で酒をつくるための解法でした。そしてクースは、三年以上寝かせたもの。壷を継ぎ足しながら世代を越えて守る家もあります。酒を相続するという発想は、他の県にはほとんどありません。
ゴーヤーチャンプルー、ソーキそば、ラフテー、アグー、やちむん荷、シークワーサー。
お土産
ちんすこう、紅芋菓子、泡盛。そしてやちむんのシーサー。
ちんすこうは、琉球王府の宮廷菓子がもと。小麦粉・砂糖・ラードだけでつくります。中国からの使者をもてなすための菓子でした。
パワースポット|神社・お寺
斎場御嶽・園比屋武御嶽石門・斎場御嶽 三庫理 は世界遺産。沖縄県で押さえておきたい社寺を30件、まとめました。
斎場御嶽(南城市)せーふぁうたき / 琉球王国最高の聖地 / 世界文化遺産 / 史跡 / ご利益:開運・再生
沖縄の信仰の中心は、神社でも寺でもなく「御嶽(うたき)」。建物をもたず、森や岩そのものを拝む場所。本土でも大神神社や宗像大社に同じ形が残ったが、沖縄ではそれが主流のまま続いている。巨岩が寄りかかってできた三角の隙間の先に、久高島が見える。
波上宮(那覇市)なみのうえぐう / 琉球八社の筆頭 / ご利益:航海安全・厄除け
断崖の上に建ち、海の向こうにあるとされる楽土「ニライカナイ」に向かって拝む形になっている。
園比屋武御嶽石門(那覇市)そのひゃんうたきいしもん / 国宝 / 世界文化遺産 / ご利益:開運
首里城のそばにある石門で国宝。国王が城を出るときに安全を祈った場所。門の向こうは御嶽で、石門自体は拝むための門。
久高島(南城市)くだかじま / 神の島 / ご利益:再生・開運
琉球開闢の神が降り立ったとされる島。斎場御嶽から望む位置にあり、島全体が聖域とされる。
普天満宮(宜野湾市)ふてんまぐう / 琉球八社 / ご利益:縁結び・厄除け
社殿の奥に鍾乳洞があり、洞窟そのものが信仰の対象。神社の形をとりながら、中身は御嶽の信仰。
斎場御嶽 三庫理(南城市)さんぐーい / 世界文化遺産 / ご利益:開運
二枚の巨岩が寄りかかってできた三角の空間。奥から久高島が見える。
沖宮(那覇市)おきのぐう / 琉球八社 / ご利益:航海安全
もとは那覇港に鎮まっていた。琉球八社のひとつ。
沖縄県護国神社(那覇市)おきなわごこくじんじゃ / ご利益:厄除け
波上宮に隣接する。
浜比嘉島 シルミチュー(うるま市)しるみちゅー / ご利益:安産・縁結び
琉球の始祖が住んだとされる洞窟。子宝の信仰。
宮古島 漲水御嶽(宮古島市)はりみずうたき / ご利益:開運
宮古島の創世神話の地。島で最も重い御嶽とされる。
石垣 桃林寺(石垣市)とうりんじ / 重要文化財 / ご利益:厄除け
八重山最古の寺。権現堂の仁王像は津波で流され、海から戻ったと伝わる。
与那国島 ティンダハナタ(与那国町)てぃんだはなた / ご利益:山岳信仰
日本最西端の島。断崖の展望地が古来の祈りの場だった。
波上宮 波之上ビーチの崖(那覇市)なみのうえ / ご利益:航海安全
海に突き出した琉球石灰岩の崖の上に建つ。海の彼方の他界を拝む形。
末吉宮(那覇市)すえよしぐう / 琉球八社 / 重要文化財 / ご利益:厄除け
森の中の石段の先に建つ。琉球独特の石造の磴道が残る。
識名宮(那覇市)しきなぐう / 琉球八社 / ご利益:安産
もとは洞窟をご神体とした。琉球八社のひとつ。
安里八幡宮(那覇市)あさとはちまんぐう / 琉球八社 / ご利益:勝運
琉球八社で唯一の八幡宮。
天界寺跡と円覚寺跡(那覇市)えんかくじあと / 史跡 / ご利益:再生
琉球王家の菩提寺。沖縄戦で失われ、放生橋などが残る。
護国寺(那覇市)ごこくじ / ご利益:厄除け
沖縄最古の寺とされる。ベッテルハイムが滞在した。
金武観音寺(金武町)きんかんのんじ / 登録有形文化財 / ご利益:厄除け
鍾乳洞の上に建つ。洞窟では泡盛が寝かされている。
普天満宮 洞穴(宜野湾市)ふてんまどうけつ / ご利益:縁結び
全長280メートルの鍾乳洞。社殿の裏から入る。
八重瀬 白水の御嶽(八重瀬町)はくすいうたき / ご利益:農業
集落の水源を守る御嶽。
知念城跡と知念大川(南城市)ちねんうっかー / 史跡 / ご利益:農業・再生
稲作発祥の伝承をもつ湧水。琉球国由来記に記された聖地。
石垣 唐人墓(石垣市)とうじんばか / ご利益:再生
難破した中国人労働者を弔う。極彩色の廟。
宮古島 大神島の聖域(宮古島市)おおがみじま / ご利益:航海安全
島全体が聖域とされ、立ち入れない場所が多く残る。
久高島 フボー御嶽(南城市)ふぼーうたき / ご利益:再生
琉球七御嶽のひとつ。いまも何人も立ち入れない。
伊是名玉御殿(伊是名村)いぜなたまうどぅん / 重要文化財 / ご利益:再生
第二尚氏の祖先の墓。岩を背にして建つ。
斎場御嶽 寄満(南城市)ゆいんち / 世界文化遺産 / ご利益:商売繁盛
「豊穣が満ち満ちる」という意味をもつ拝所。
久米島 上江洲家の火の神(久米島町)ひぬかん / ご利益:火防
沖縄の家には台所に火の神をまつる場がある。その古い形を残す。
玉城城跡の天孫降臨伝承(南城市)たまぐすく / ご利益:開運
門がハート形にくり抜かれ、夏至の朝日が正面から差し込む。
今帰仁城内 カラウカー(今帰仁村)からうかー / 世界文化遺産 / ご利益:再生
城の中に残る拝所。城は祈りの場でもあった。
観光
沖縄県の100選(100件)観光・体験・食のスポットを一件ずつ解説つきで
首里城は、2019年の火災で正殿などが焼失し、いま復元工事が進んでいます。漆、石工、瓦。この連載で見てきた工芸の技術が、そのまま動員されています。
西表島とヤマネコ・勝連城跡・中城城跡 は世界遺産。内訳は城・城跡6件、町並み4件、自然・景観6件、産業遺産1件。沖縄県で押さえておきたい観光地を24件、まとめました。
玉泉洞(南城市)ぎょくせんどう / 自然・景観 / 本島南部
全長5キロの鍾乳洞。琉球石灰岩の島の成り立ちを示す。
平和の礎(糸満市)へいわのいしじ / その他 / 本島南部 / 1995年
国籍も軍民も問わず、沖縄戦で亡くなったすべての人の名を刻む。
備瀬のフクギ並木(本部町)びせのふくぎ / 町並み / 本島北部
防風林として植えられた木が、集落を守る垣になった。
ひめゆりの塔(糸満市)ひめゆりのとう / その他 / 本島南部 / 1946年
沖縄戦の記憶を伝える。
西表島とヤマネコ(竹富町)いりおもてじま / 自然・景観 / 八重山 / 世界自然遺産 / 世界遺産
島の九割が原生林。イリオモテヤマネコは特別天然記念物。
勝連城跡(うるま市)かつれんじょうあと / 城・城跡 / 本島中部 / 世界文化遺産 / 世界遺産 / 13世紀
ローマ帝国の銅貨が出土した。海を通じた交易の広さを示す。
久米島 上江洲家と御嶽(久米島町)くめじま / 町並み / 離島
久米島紬の島。集落ごとに御嶽が残る。
中城城跡(北中城村)なかぐすくじょうあと / 城・城跡 / 本島中部 / 世界文化遺産 / 世界遺産 / 15世紀
曲線を描く石積みが美しい。ペリーが測量し、その精度に驚いたと伝わる。
今帰仁城跡(今帰仁村)なきじんじょうあと / 城・城跡 / 本島北部 / 世界文化遺産 / 世界遺産 / 13世紀
北山王の居城。長さ1.5キロの城壁が尾根を走る。
識名園(那覇市)しきなえん / 庭園・公園 / 本島南部 / 特別名勝 / 世界文化遺産 / 世界遺産 / 1799年
琉球王家の別邸。中国の使節をもてなす庭だった。
首里城 正殿(那覇市)しゅりじょうせいでん / 城・城跡 / 本島南部 / 世界文化遺産 / 世界遺産
2019年に焼失し再建が進む。城跡の石垣は世界遺産のまま残る。
竹富島の集落(竹富町)たけとみじま / 町並み / 八重山 / 重要伝統的建造物群保存地区 / 重伝建
赤瓦とシーサー、白砂の道。島の掟「うつぐみ」が景観を守ってきた。
玉陵(那覇市)たまうどぅん / 古墳・遺跡 / 本島南部 / 国宝 / 世界文化遺産 / 世界遺産 / 1501年
琉球国王の陵墓で国宝。板葺き屋根を模した石造建築で、沖縄独自の墓の形を伝える。
座喜味城跡(読谷村)ざきみじょうあと / 城・城跡 / 本島中部 / 世界文化遺産 / 世界遺産 / 1420年
沖縄最古のアーチ門が残る。
首里城(那覇市)しゅりじょう / 城・城跡 / 本島南部 / 世界文化遺産 / 世界遺産 / 14世紀
琉球王国の王城。2019年に焼失し、再建が進む。城跡の石垣は残る。
沖縄美ら海水族館(本部町)ちゅらうみ / 博物館・劇場 / 本島北部 / 2002年
黒潮の海の大水槽にジンベエザメとナンヨウマンタ。
国際通り(那覇市)こくさいどおり / 町並み / 本島南部
1.6キロ。戦後の焼け跡からの復興ぶりを「奇跡の1マイル」と呼んだ。
西表島(竹富町)いりおもてじま / 自然・景観 / 八重山 / 世界自然遺産 / 世界遺産
島の9割が原生林。イリオモテヤマネコは特別天然記念物。
川平湾(石垣市)かびらわん / 自然・景観 / 八重山 / 名勝
潮の色が時刻で変わる。黒真珠の養殖地で遊泳はできない。
ひめゆりの塔と平和祈念公園(糸満市)ひめゆり / 博物館・劇場 / 本島南部 / 1946年
沖縄戦の記憶を伝える。平和の礎に24万人の名が刻まれる。
古宇利島と古宇利大橋(今帰仁村)こうりじま / 自然・景観 / 本島北部 / 2005年
1,960メートルの橋が海の上を渡る。琉球版アダムとイブの伝説。
万座毛(恩納村)まんざもう / 自然・景観 / 本島中部
象の鼻の形をした琉球石灰岩の崖。「万人が座するに足る」の名。
エイサー(沖縄市ほか)えいさー / 祭・行事 / 本島中部
旧盆に祖先を送る踊り。太鼓を打ちながら集落を回る。
琉球びんがた と 壺屋やちむん(那覇市)びんがた / 産業遺産 / 本島南部
南国の色を写した型染めと、壺屋の焼物。やちむん通りに窯元が並ぶ。
伝統工芸
国指定は16品目。京都の17品目に次ぐ数です。
琉球紅型、喜如嘉の芭蕉布、宮古上布、久米島紬、読谷山花織、知花花織、壺屋焼、琉球漆器、三線など。
16のうち、十以上が染織です。京都が「飾る」、大阪が「使う」に寄っていたのに対し、沖縄は圧倒的に「着る」に偏っています。王府が島ごとに織物を貢納させていた制度が、そのまま島ごとの産地になって残ったからです。紅型の型紙は、沖縄戦でほぼ失われました。戦後、残されたわずかな型紙と記憶を手がかりに、もう一度立て直されています。
詳しくは 【VILLAGE通信 vol.9】型紙を、もう一度(リンク先は現在公開されていません)
この県の記事
参考:沖縄県、那覇市、南城市、読谷村、文化庁、伝統的工芸品産業振興協会 ——Value Village編集部